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アメリカ人のリアクションWHYに困った「日本で失礼なこと」6選

日本では「失礼なこと」でも、海外ではそうではないものがあります。

また、外国には日本にあるマナーさえ存在せず、失礼かどうかなんて考えもしないようなことも。

日本ではどんなことが失礼なことになるのか。

日本が初めての海外というアメリカ人にとっては、全く新しい世界に飛び込むようなもの。

ややこしいのは、アメリカでは失礼でも何でもないことで、日本では「やらない方がよい」という見方をされているもの。

今回は日本に来た「アメリカ人のリアクション『WHY?』に困った日本で失礼なこと」6選です。

1.人前でキス

日本で街中を歩く外国人カップルがキスをするのをみて、「あ~so sweet」と私が何気なく言ったとき。

「日本人はしないの?」

「うん、日本では人前でキスしないの」

「WHY?」と聞かれました。笑

日本人でも育った環境によって異なってくると思いますが、私の場合「公共の場でキスはしないもの」という考えをどこからか学びました。

なぜ?と考えたこともなく、キスは人前でするものではないという考えをいつの間にか持っていました。

「人前でキスはしない」という考えを、「人前でキスするのは失礼」と捉える日本人も多くいるように感じます。

「何が失礼なの?」

それはすごく良いポイントだなと思いました。笑

アメリカで路上や人前でのキスは、はほっぺやおでこ、口であってもチュと一瞬で終わるような軽いものです。

日本人が手を繋いだり、腕を組んだり、肩や腰に手を回すのと同じで、アメリカ人にはキスがあります。

表現方法が違うだけで、国が変わると見方が変わることには戸惑いますよね。

キスが失礼になるのではなく、「キスは人前でしないもの」と考える人が多くいる日本では失礼になることもある。

しかし「アメリカ」とひと言にいっても、州によってルールまで変わるように、その他も色々異なります。

例えばハワイではあいさつ代わりにほっぺにキスしますが、アメリカ本土では握手しかしない州もあります。

路上でキスするカップルを沢山みる州もあれば、そうでない州もあります。

それゆえ「アメリカ」といっても、ひとまとまりにすることはできません。

また「アメリカ人」と言っても、やはりそこには色々な人が含まれます。

日本人の中に、人前で手を繋ぐのが恥ずかしい人もいるように、アメリカ人もそれぞれです。

「外国人のキスを目撃するのは良いけど、日本人同士は違和感ある」

そんな意見を聞いたこともあったので、「色々な人がいるから、そこまで気にしなくて大丈夫だよ」と伝えました。

日本人とアメリカ人では「表現の仕方」が大きく異なることがあります。

そして、アメリカ人はExpressive!(表現豊か)な人が多いというのは、一つ言えることだと思います。

2.食べ物を残す

外国人の反応why止まらない-日本で失礼なこと-アウトバックステーキ-ハワイ

レストランで実感した『ここはアメリカなんだ』」で触れました!

アメリカのレストランで食事をして、お腹がパンパンでも「残すともったいない」と私が食べ続けていたとき。

アメリカ人のお友達に「どうして?そんなことアメリカでしていたら、すっごく大きくなっちゃうよ」と言われました。笑

「でも、もったいないよね」

私はおばあちゃん子で、戦争を経験して、食べ物に苦労したおばあちゃんの口癖が「食べ物を粗末にしたらダメ」でした。

粗末にするとは、残すということでもありました。

その経験がおばあちゃんに根づいていて、残すと叱られました。

小学校でも「残さず食べましょう、いただきます!」とあいさつしてから、給食を食べていた覚えがあります。

「残すことは作ってくれた人にも失礼」

「お百姓さんに申し訳ない」

「だからお腹いっぱいでも食べなきゃならない」

そういう考えがあるんだよね、なんてアメリカ人に伝えると、「満腹以上食べたら体に良くないよ」と心配されました。笑

日本と比べると平均的な1人前の量が多いアメリカ。

外国人の反応why止まらない-日本で失礼なこと-ルビーチューズデイ-ハワイ

外国人の反応why止まらない-日本で失礼なこと-ルビーチューズデイ-ハワイ

でもお持ち帰り文化が浸透しているので、お店で食べれなかったものは持ち帰れます。

それゆえ食べ残すとムダになる、ということはないのです。

外国人の反応why止まらない-日本で失礼なこと-アメリカお持ち帰りボックス

日本にはお持ち帰りできるレストランは少ないですよね。

頼めばタッパーにつめてくれるのかもしれませんが、まだ少ないと思いますし、個人的に私も言いづらい部分があります。

食べ物をきれいに食べることで、「美味しかった」という気持ちを伝えられると信じている部分もあります。

食事に招待してもらい手料理を振る舞ってもらった時などは、お腹がいっぱいでも残さないようにと特に思います。

でも例えば外国人に料理を振る舞って、もし食べ残しがあったとしても、「口に合わなかったのかな」ではなく、「お腹いっぱいなんだな」と考えられる視点も持っていたいです。

3.お酌をしない

日本の映画を一緒に観ていたとき。

お酌のシーンがあり、「日本ではお酌がマナーなの?」と聞かれました。

日本では飲み会でなくても、食事にお酒がからみ、瓶ビールや熱燗などが登場すれば「お酌」することが当たり前のマナーのようにあったりします。

でも「飲め飲めと相手にプレッシャーをかけているよう…」

私の周りのアメリカ人にはそう感じるそうです。

逆にお酌をされることにも、「もう飲みたくないと思っても、お酌されたら断りづらいよね」と言っていました。

日本では相手のグラスが空きそうなとき、「次何飲みますか?」と親切心から注文を聞いたりすることがありますよね。

「相手にプレッシャーをかけたくない」と思うアメリカ人もいる中、日本ではそれをしないと失礼になることもあるという事実に「難しいね」と。笑

親切心ですることでも、国が変わるとまったく別の見方もあるということに「ほう!」と思いました。

それに、今まで他の視点から見たことのなかった「お酌」マナーですが、アメリカ人の視点も「確かにそうもとれるよね」と共感しました。

アメリカでお酌の場面はほとんどないです。

あったとしても手酌酒で、お酌をしないと失礼になるなんてことはないと思います。

4.上司の飲みの誘いを断る

外国人の反応why止まらない-日本で失礼なこと-上野ガード下飲み屋

お酒にまつわる「WHY?」はまだあります。

上野のガード下で、スーツ姿で杯を交わす人を見たとき。

「仕事の後に飲みに出かけるの?」

と聞かれ、そこから会話がはじまりました。

「そう、日本では多いよ。仲間と飲んだり、上司の誘いだったり」

「上司の誘い?」

「上司から仕事の後飲みに誘われたら断わりづらいの」

「なぜ?」と聞かれました。笑

アメリカでは、日本のように飲みの席で親睦を深めたり、上司の飲みに付き合うことで相手へ敬意を示すなどといった考え方はないそうです。

都会ではもしかしたらあるかもしれませんが、私が一緒にいたアメリカ人は「ないなぁ」と言っていました。

お酒の飲み方も日本とは異なり、これまた州や地域によって違うのかもしれませんが、パーッとお酒を楽しむのは学生や若者のイメージが強いです。

それでも、日本のように大学の新人歓迎会のようなものはないです。

大人はスポーツ観戦をしながら飲む、ディナーのお供として飲む、仲間や家族と集まったときに飲む。

「飲み」を目的に集まるわけではないので、たしなむ程度だと思います。

千鳥足になるほど酔っぱらっているアメリカ人は、クラブなどに行かないとなかなかお目にかかれません。

話がそれましたが、「それなら、もし日本で働いていて、上司に飲みに誘われたらどうする?」

とアメリカ人に聞いていみました。

「お酒飲めないからって言うかな」

その方は本当にお酒が飲めないのですが、「飲める飲めない関係ないとしたら?」

「うーん、家族が待っているのでって正直に言うよ」

すごくアメリカ人らしい答えだなと思いました。

まず、日本のような「上司の誘いは断れない」という考えがないので、誘いを受けれない理由があるから「行けません」と正直に言うところ。

また、アメリカでは家族を優先する考えを持った人が多く、そうできる環境がアメリカは日本より整っていると思います。

それゆえ、家族を理由に断るところもアメリカ人らしいと思いました。

「どうしてみんな上司の誘いを断らないのかな?」

外国人の反応why止まらない-日本で失礼なこと-上野ガード下

なんてふと考えてみましたが、日本社会でみなが当たり前にしていることを、自分だけしないというのが難しいような気がしました。

アメリカでもビジネスマンが取引先の人に食事に誘われて、今後の関係性のために断りづらいなんてことはあると思います。

しかし「上司の飲みの誘いは絶対的」という考えがアメリカにはなく、飲み文化の違いもあるので、日本の飲み文化に関係した「失礼」は、説明が非常にむずかしいなと感じました。

5.刺し箸

「お箸をお米にさすことが日本では失礼になるって本当?」

どこからか、そんな話を聞いたアメリカ人に聞かれました。

なかなかそんなことはしないものの、なぜなのか気になったみたいです。

お葬式のご霊前の話を説明し、縁起が悪い、行儀が悪いと思う人が多いと伝えました。

「他にも日本で行儀が悪いと思われることはある?」

「うん、お箸に関するマナーは色々あるよ」

そう聞かれて「そうだよね。日本でいう行儀は、日本だけのものという場合もあるもんね」そう思いました。

行儀は、多くの日本人が似たものを信じています。

子供のとき「お米にお箸を指しちゃダメ!」そう言われて、「どうして?」と聞き返さず、「そういうもの」と受け入れてきました。

自分が日本という国にいて、その国には独特の礼儀作法や行儀が存在すること。

「行儀が悪い」と言われることでも、日本という国をでたら「なんともない」なんてことは知らなかったのです。

でもその「悪い」と教わった行儀が、別になんともない国から来た人にとっては、「それは行儀が悪いになるんだ…」と思う気持ち。

世界を知らなかった私にとっては驚くべき事実で、世界の広さを痛感しました。

アメリカ人に「箸渡しも行儀が悪いとされてる」と伝えると…

「なにそれ?」

「『これあげるよ』とおかずを箸から箸へ移動すること」

「どこがダメなの?」

そりゃ聞きたくなる気持ちも分かります。

アメリカ人にとっては、それは日常の一コマで、箸渡しを見て「あっ!」と思う人はいないのです。

ハワイの人や、アメリカ人でもアジアの食事をしなれている人は箸の使い方を知っている人も多いですが、全く知らないアメリカ人もいます。

「日本の火葬場での所作と同じだから、縁起が悪いとされているの」

そう伝えるのは簡単でしたが、「火葬場でこうやってお箸を使うことがあるの?」と質問され…

「そうだよね、アメリカでは火葬場には行かないんだもんね」と思いました。

アメリカでも、ハワイでは火葬の考えは普通ですが、アメリカ全体では土葬のほうが多いです。

それにハワイでさえ、火葬場に行くことはありません。

どんなお箸のマナーが良くないのか。

どうして良くないのか。

ささいなことでも、日本のことを外国人に説明するのは大変です。

刺し箸、叩き箸、迷い箸、寄せ箸、などなど。

ものすごい数の箸に関するマナーが浮かびましたが、またの機会にしようと思いました。笑

6.エスカレーターで片側によらない

以前の動画「アメリカ人が戸惑う『日本の当たり前』」でも触れました!

東京にいたとき、「左側に寄ってね」とエスカレーターでアメリカ人に伝えると、「OK、でもどうして?」と聞かれました。

アメリカに行くと、片側に寄らないのが当たり前です。

アメリカで都会以外であれば、エスカレーターを急いで上り下りする人なんて、ほとんど見かけません。

急いでいたら「わざわざエスカレーターが動いてくれるのに、自分で動く必要ないんじゃない?」なんて、アメリカ人の心の声が聞こえてきそうな感じです。笑

※アメリカの都市部では違うかもしれませんし、日本も都市部以外では異なるのかもしれません!

日本でも地方から東京に出てくると、「東京の人はいつも急いでいる」「早歩きだ」なんて感じると聞いたことがあります。

アメリカ人でも、都会以外から来た人が東京のような場所に行けば、それに似た感情を持つこともあると思います。

いつも当たり前のようにしていたことを、「なんでこうするんだろう?」と全く違う視点から見ると、それが不思議な光景に見えてくることもあるなぁと感じました。

もっと日本を知りたい

アメリカ人目線で日本を見ると、自分が日本人として信じてきたもの、従ってきたルールなどは、ところ変われば全く違う見方があることに気がつきます。

日本で「失礼にならないように」としていた振る舞いが、アメリカではなんてことのないものに変わる。

また、麺をすするというような「日本でなんともないこと」がアメリカでは失礼になることもある。

それと、咳やくしゃみの際、「口をおさえないと失礼」など、日本もアメリカも共通しているものもあります。

アメリカでは、くしゃみをした人に「(God) bless you」と言ってあげるのが普通です。

言わないと悪いというものではありませんが、言ってあげることが当たり前の事実としてあります。

「なぜそう言うの?」と思いますよね。

それはアメリカ人が「なぜ?」と私に聞いてきた感覚と同じです。

調べたところ「くしゃみをすると魂が抜けて悪魔が入り込む」という習わしが昔あったそうで、「悪魔が入り込みませんように、神のご加護を」という意味を込めてと言うと書いてありました。

その習わしから「Bless you」と言う人、そう言うのが当たり前だから言う人。

アメリカ人の中には私のように「なんでだろう?」と考えたこともなく、それが当たり前だからと思っている人も多いと思います。

私の中にも、そういうものは沢山あるなと感じます。

「当たり前」になってしまったことに「なぜ?」と聞かれると、日本人として知っておくべきだよねと考えさせられます。

「行儀」に対する考えで世界基準で正しい、正しくないというものはあるのかもしれませんが、国ごとに考え方が違うものには、正しいも正しくないもないなと思いました。

それと外国人の「WHY?」に答えるには、自国のことをよく知っている必要があるので、正しい知識を外国人に知ってもらうため、まず自分が学ばなければならないと痛感しました。