海外生活が長い人-特徴-モアナサーフライダー

海外生活が長い人の特徴「なぜ日本語がおかしいの?わざと?」

「あなたの日本語はおかしい」

「なんかアメリカ訛り」

「たどたどしい」

「それ素のしゃべり方?」

私の日本語について、以前コメントで言われることが多々ありました。

分析してみましたが、おかしくなる傾向…ありますね。笑

動画の自分のおかしさには言われるまで気がつきませんでしたが、完全に気が緩んだ状態で誰かと日本語で話すと「確かにちょっと変になる」時があります。

そこで今回は、アメリカ生活をする日本人が「たどたどしい日本語を話す理由」を解説してみようと思います!

海外生活が長い人の特徴「おかしい日本語」

もちろん「アメリカ生活をするとこうなる」というものではありません。

どれくらい海外生活をするとでるのか、全くでないのか、症状もその重さも人それぞれだと思います。

なので今回は…

アメリカに日本語を話す友達、家族がいない。

日本のみんなと話すとき、YouTubeの動画を撮るとき以外は、全て英語の環境。

そんな「私の個人的な日本語がおかしくなる理由」限定です。

細かく沢山あります。さっそくいってみましょう!!

舌の筋肉のつき方が変わるから

例えばプレイするスポーツが違えば、体の筋肉のつき方は変わりますよね!

それと同じ様に、「話す言語によっても筋肉のつき方が変わるのでは?」というのが私の考えです。

「難しいなぁ」「言えてないなぁ」と感じる英語の発音は今でも沢山ありますが、筋肉のせいなのか言いづらくなった日本語というものもあります。

特にカタカナ。

アルファベット、フィルター、レストランなどなど。

単語だけだと簡単ですが、文中に突然この単語が入ってきたらおかしな発音になるかもしれません。笑

動画では「昨日エアコンのフィルターが汚いレストランで、アルファベットの形をしたフライドポテトを食べた」と言ってみましたが…

ちゃんと言えてるのかはナゾです。

英語の音やリズムを意識して発音することに慣れたせいか、日本語にはないfやrなどの音が入っている英単語は、日本語にすると言いづらいことがあります。

日本語で「ファミリー」と言う時でも、ファでやや前歯で下唇に触れて、無意識に英語のfように発音している自分に気づくこともあります。

これは気づかれると結構恥ずかしいです。笑

普段ほとんど話さないカタカナの単語を急に使うと、思うように口が動かない、または英語のように口が動いてしまうという感じです。

体の筋肉でも、普段あまり使っていない部分の筋肉は、ある日急に使おうとすると思うように動かなかったりしますよね。

言いづらさは、それと似ているのではないかなぁと思います。

英語筋が発達した影響で英語の発音がネイティブになったという訳ではなく、ただ言いづらい日本語ができたという、なんとも切ない現象です。笑

英語混じりの日本語が楽だから

アメリカの大学に留学中は、一緒に渡米した日本の仲間と頻繁に会っていました。

その頃の会話といえば…

「来セメのregister終わった?」

「終わった、何unit取った?」

「14、tuitionもう払った?」

「うん、今セメバイオがやばかったけど落とさなくて良かった」

この典型的な英語混じりの日本語を訳すと…

「来学期の授業登録終わった?」

「終わった、何単位とった?」

「14、授業料もう払った?」

「うん、今学期生物のクラスがやばかったけど落とさなくて良かった」

となります。

「なんでわざわざ英語を使うのか」と思われるかもしれませんが、留学中は逆に「わざわざ日本語にする必要がない」と思っていました。

英語環境にいたので、日本人同士でも英語で目にするものなどは英語で言った方が楽。

日本語にわざわざ変換して日本人と話し、いざ全て英語で話す時にまた日本語を英語にするという手間がないというメリットもあったのかなと思います。

それは「車をcar」と言うという事ではなく、例えば講義の概要が書いたものを英語で「syllabus」と言い、教授から渡される紙にも英語で「syllabus」と書いてあるので、それを「シラバス」とそのまま使うという感じです。

これがクセになると、英語を話さない日本人の前でポロッと英語がでるなんて事件が起きます。笑

日本語より先に英語が頭に浮かぶから

何を言ってるんだと思われるかもしれませんが、本気なのです。笑

もちろんいつもではありませんし、高い確率で日本語が先にしっかり浮かびます。

ただ稀に頭にホチキスの絵が浮かんでいても、staplerという英語が先に頭に浮かぶことがある。

それを日本語に訳そうとしても「ホチキス」という単語が思い出せなかったり。

思い出せない間に変な間がうまれ、staplerと英語で言うのを避けるため「紙をまとめる機械なんていうんだっけ?」と訳のわからない事を言い出したり。

例えば「いい所を見せたくて言う訳じゃないんだけど」なんて日本語を言いたかったとします。

その日本文が頭に浮かぶより前に「わぁすごいと誰かを感動させる」というニュアンスを伝える「impress」とう英語が先に浮かぶ。

そうなると次に「あなたをimpressさせたくて言うわけじゃないんだけど」という、ヘンテコな日本語へ瞬時に変換されます。

これをそのまま言って「え?!」と思われないように「impressって日本語でなんだっけ?」と必死に思い出そうとしますが、思い出せない。

そうなるとimpressを上手く訳せず、かといってimpressと英語を使いたくもないので、ヘンテコな日本語を言い出す危険性があります。笑

日本語の音がしっくりこないから

例えば先程のstaplerで、ホチキスという日本語を奇跡的に思い出したとします。

でも瞬時に「ホチキスだっけ?ホッチキスだっけ?」と分からなくなることがある。

「ホチキスってなんか変な響きだな」

変な響きだと思っている日本語を発する時は、ぎこちない発音になることもあります。

あと商品などについている説明書きの「ラベル」。

英語では「label」と言うのですが、例えラベルを見てラベルと日本語が頭に浮かんでも…

「ラベル?なんかしっくりこないな。ラベルじゃなくてレーベルだっけ?」

と分からなくなってしまうことも。

そうなるとやっぱり、たどたどしい発音になりかねないです。笑

日本語の知識が英語に上書きされるから

引き続きラベルの例を使いますが…

英語を習いたての人は「ラベルは英語でlabel」と覚えると思います。

その作業を繰り返しているうちに、いつの間にか「ラベルがlabel」であることが当たり前になる。

そして無意識のうちに「labelはlabel」という新しい知識が確立され、ラベルという日本語が頭から薄れるという事件が私に起きました。

それゆえラベルを見ても「label」しか思い浮かばず、無意識にレーベルと言ってしまい、日本人に「え?!」と言われハッとするなんて現象が起こります。

ちなみにたった今「データを新しいデータで書き換える」という意味の日本語が思い出せず、「overwrite」を英和辞書で調べ、「上書きする」という日本語を思い出しました。

こんなことが稀に起き、それが日本人との会話中に起こると焦ります。

「英語の単語は浮かぶのに日本語が分からない」なんて最初は私も「何この感覚…」と戸惑いましたが、私も英語環境で生きていくために必死なのだなぁと理解しました。笑

カタカナの発音の区別が分からなくなるから

英語と似た発音をするカタカナはややこしく、怪しくなってきました。笑

例えば「甘い」は英語で「sweet(スウィート)」ですが!

「スイート」と日本語で言ってしまい外国人に伝わらないなんてことがあるとします。

「イーじゃなくてウィーか、言いづらいな」なんて思いますよね!

しかし今はスウィートからスイートにすることが、スムーズに行かなくなりました。笑

英語と似た音を持つカタカナを口から発するときは、無意識であればスウィートと言ってしまうかもしれません。笑

日常で使い慣れている方がでちゃうという感覚です。

書く時に困ることの方が多いのですが、raisinは「そのままレイズン?それともレーズンだっけ?」

updateは「アップデイト?アップデート?」

すごく難しかったのが…

「wolf」

「wolfgang steakhouse」というレストランの名前をメールで書きたかったとき、「ウォルフでいいんだよね?」から雲行きが怪しくなり…

パソコンで調べたら「ウルフ」と出ていて、「これ日本人なら普通に分かるものなの?!」と焦りました。

「英語もこんなレベルなのに日本語を忘れてきているのかな…」と気づくときは、ちょっとゾッとします。笑

英語で英語を覚えていくから

英語を英語で覚えるというのは、例えば「亜麻仁/亜麻の種」ってありますよね。

この種の存在を知ったのはアメリカに来てからで、料理のレシピを見ている時に「Flaxseed(フラックスシード)」というものがあると学びました。

「Flaxseedって何なのだろう?」

そんな時はパソコンで「What is flaxseed?(フラックスシードって何?)」と英語で検索します。

新しい英単語を学ぶ時、勉強のためと英語で調べるようにしていた事があり、それがクセになりました。

それゆえ日本語での会話で、Flaxseedの日本語訳が分からないという現象が起きます。

日本語でつい「フラックスシード」と言ってしまい、亜麻仁しか知らない人には「え?!」となりますね。

英語でドキュメンタリーを観ていたとき。

男性が「kidneys are resilient.」と言いました。

「kidneyは腎臓」ですが「resilient」は知らない。

でも前後の会話で意味がなんとなく分かりました。

解釈にあまり自信がないときは「resilient meaning」と英語で調べ、「able to recover quickly」と書いてあるのを見て、「あ、回復が早いってニュアンスであってたんだ」となり、「resilientはable to recover quickly」と英語が英語で記憶される。

こんな場合は日本語訳は調べませんが、全く意味が分からない英単語は、もちろんがっつりと日本語を調べます。

英語を英語でで学んでいると、通訳になる必要があるときに、スッと日本語が出てこなくて困ることがあります。

これがまさに「日本語でなんというのか分からない」と言いたくなる状態です。笑

和製英語と英語の境目が分からなくなるから

アメリカ人に「私はマンションに住んでいます」と言うと、ハリウッドスターのようなすごい豪邸に住んでいると思われる。

英語の「mansion」が日本語のマンションの意味とは違い、日本のマンションは英語では「apartment」とか「condominium」だからです。

でも日本人からすると「マンションをアパートと呼ぶ」のは違和感がありますよね。

しかしこれと逆の現象が、アメリカに住み始め起こり始めました。

それは日本人と話すとき「マンションをアパートと呼んでしまう」というもの。

アメリカ人との会話で間違って和製英語を使うことはなくなったのに、日本人との会話で英語を使ってしまう。

クーラーをAC。

リュックサックをバックパック。

さらにややこしいのは、トレーナー。

日本でトレーナーと言ったら、洋服ですよね。

アメリカで生活する私の感覚は「ジムのトレーナー」に変わり、洋服のトレーナーは「sweater(スウェター)」と言いたくなる。

もちろん何の違和感もなく、今まで通りしっくりくる和製英語も沢山あります。

しかし言葉を発する前に、どうしても無意識にしっくりくる方が先に口から出ることがあるので、英語を話す変な人みたいに見える理由も分かります。笑

日本語になった英語が分からなくなるから

日本で通じる英語とそうじゃないものが分からない。

例えばベビーカー!

英語ではstrollerと言いますが、日本人の友人と話していた時「ベビーカー」という日本語が浮かばず、strollerという英語が頭に浮かんでしまいました。

必死に「strollerって日本語でなんて言うんだっけ…」と考えましたが、「乳母車」しか浮かばず「そんな言い方は今時しないよね…」と頭の中で葛藤が続きました。

結局友人に「赤ちゃんを乗せて押すやつなんていうんだっけ?」と聞いたら「ストローラー」と言われ、「え、ストローラーで通じるの?!」とびっくりしたのを覚えています。

「なんだ、日本でも通じる英語って結構あるんだ!」なんて調子にのると痛い目に合うので、気をつけないとという感じです。笑

日本語を話す機会が少ないから

日本語が話せなくなるほど忘れる、なんてことは絶対にありません。

しかし筋肉と同じで、使っていないと瞬発力がなくなる気がします。

アメリカ留学を一緒にしていた仲間で、「昔ほど英語が話せなくなった」「英語忘れちゃった」という人は多いです。

せっかくついた筋肉でも、使わなくなったり、鍛えるのをやめれば衰える。

留学後と今では英語筋のつき方、鍛えた年数が異なるのでスピードの違いはありそうですが…

アメリカ留学後、日本で英語をそれほど使わなくなった時、英語が衰えていくスピードが早すぎて震えたのを覚えています。

でも「日本語はあなたの母国語でしょ?」

「母国語が英語みたいに衰えるってウソでしょ?!」

そう驚かれる方もいると思います。

私も経験して初めて分かりましたが、スピードは英語よりゆっくり、忘れ方も英語とは違えど、そんなことも私には起こっています。

日本で日本語だけを使い生活していた頃でさえ、「あ〜あれ何ていうんだっけ?」なんてことがあったくらいなので…

「そりゃあ今はもっとひどくなる事もあるよね」という感じです。笑

敬語を忘れてしまうから

敬語は日本にいた頃から正しく使えていませんでしたが、より苦手になりました。

アメリカに住むようになり、「日本語を美しく正しく話したい」という気持ちは強くなりましたが…

そう思えば思うほど、変な敬語になるというのが切ない現状です。笑

 

ちなみに2年半のアメリカ留学生活で出た症状は「英語混じりの日本語」だけで、あとは全てアメリカに完全に移住し、仕事も家族も友達も同僚も全てが英語環境になってからのものです。

症状が増えたのは、英語を話す量が留学時代と比べものにならないくらい増えたからなぁ。

圧倒的に日本語を話す頻度と量が少ないからかなぁ。

一つ言えるのは、留学中は英語がほぼ話せなかった私ですが、気になる方は留学後の残念すぎる結果、そんな私でも日本語がおかしくなるくらい英語漬けになったら、なんとか話せるようになったという事。

もちろん日本語も英語ももっともっと磨いて、二ヶ国語を美しく使い分けられるのが理想ですし、それを目指していますが…

器用でも賢くもない私のような人が、「英語」という新しいスキルを得られるなら、日本語がおかしくなるくらいの犠牲は「仕方ないね」と思って、アメリカで楽観的に暮らしています。笑