以前「日本のおもてなし」について紹介させて頂きました。
「おもてなしの心」というのは日本人が感覚的に持っているもので、外国人が驚くものが、日本人にとっては当たり前になっているものが多いと驚きました。
そしてそれは、逆でも似たことが言えます。
「アメリカのこのおもてなし素晴らしい!」とアメリカ人に伝えたら、「これのこと?!」と思わぬ驚きの反応が返ってきました。笑
今回「アメリカのおもてなし」と紹介するものは、「日本のおもてなし」の感覚とは違うかもしれませんが、「どうしたら消費者に喜んでもらえるか、満足してもらえるか」を考え行う心遣いやサービスとして、私の勝手な感覚で、「これはおもてなしの感覚と似ている」と思ったものを「おもてなし」という表現でまとめています。
違和感があるものがありましたらすみません…
日本人が驚いているのを見て、海外の人(アメリカ人)も驚いた!世界のおもてなし8選いってみましょう
日本人だけが気づくおもてなし
病院
実はアメリカでは、子供が治療を終えるとコインをもらえます。そのコインを使えば、病院内にあるガチャガチャでおもちゃをゲットできます。
「日本にはガチャガチャはないよ」と言うと、「日本にないなんて事ある?!」と返ってきました。笑
病院を去っていく子供たちがニコニコしていて、「素敵なおもてなしだね」というと、アメリカ人はこれがそうなるんだと驚いていました。
病院を去り処方された薬をとりにいくと、タブレットか液体かと好みを聞かれました。
液体を選ぶとバブルガムやコットンキャンディー、ラズベリーなど5、6種類くらいから味を選ぶように言われました。
「日本にはこんなに沢山ないよ!!」
私が驚くたびに、アメリカ人も一緒に「そうなの?!」と驚いていました。
これはどうかなという様子でアメリカ人が聞いてきました。
「日本の子供用歯医者さんにはテレビある?」
なんとアメリカの子供の歯医者さんでは、椅子を倒したあと、ちょうど目線の位置にテレビがくるように画面をセットしてくれ、治療中にも子供がアニメが見れるようにしてくれるそうです。
「そんなサービス見たことない!」と言うと、アメリカ人は「日本にないものもあるんだ」と衝撃を受けていました。笑
ドライブスルー
ちなみに処方された薬の受け取り場所は患者の都合で選べ、ファーマシーだけでなく、スーパーなどを指定することもできます。
そしてそのファーマシーにドライブスルーがあった場合、ドライブスルーで簡単に薬を受け取れます。
「日本にもあるらしいけど、まだ見たことない」という私の反応を聞いて、アメリカ人が日本のドライブスルーをインターネットで検索しはじめました。
お寿司、ラーメン、宝くじ、携帯代の支払い、メガネ、仏壇…アメリカ人は「アメリカより種類あるんじゃない?」と感激していました。
「えーこんなのもあるんだ!」と実は私も一緒に驚きました。笑
でも「もっとすごいのがアメリカにあるよね!」
それはドライブスルーウエディング。笑
「確かにそれは私も驚いた!」とアメリカ人は笑っていました。
お客さんを喜ばせたいという、アメリカらしい「最上級のおもてなし」という気がします。笑
州によって結婚に関するルールが違うので、これはラスベガスのあるネバダ州について話しています。窓越しに誓いをして、正式に結婚が成立するそうです。
こんなすごいサービスに感激して利用したいかは別として、「これを超えるドライブスルーのサービスは今のところ見たことないよ」とアメリカ人に伝え、2人で笑いました。
買い物
スーパーの食品についているサイン。
「このアボカド食べごろです」や「バナナの糖度」などのサインをみて、日本は凄いと感動するアメリカ人。
「アメリカで、オレンジがカットされてディスプレイされてるとこ見たことあるよ」
買う前にどれほどジューシーか見て分かる。素晴らしい心遣いだと思いました。
「それ見たことない!YURIの方が詳しいね」とアメリカ人。
グルテンフリーとか遺伝子組み換えでないとか、アメリカは表示もかなり細かくて助かるよねなんて話もしました。
法律の違いも理由にあると思いますが、アメリカでは商品ラベルにのせる原材料名は、ものすごく細かく添加物などの表示がされています。
すべてを明白にして消費者を安心させたいという「おもてなしの心」と似た心遣いを感じます。
コストコではオーガニック商品の値札が緑になっていたり、他のスーパーでもかなり分かりやすく表示されていることが多いです。
また添加物に限らず、食品に使われたお水は「ろ過されたお水なのか、そうでないのか」。またチーズであれば使われた牛乳は「低温殺菌された牛乳なのか、他のものなのか」まで書いてあります。
アメリカ人は私の反応を聞いて、「それに感動するんだ」と新たな発見をしたようです。
ファーストフード
日本のファーストフードでは、手荷物などを入れるカゴが用意されていて「マクドナルドにいても日本を感じるね」とアメリカ人は感動していました。
「ドリンクがお替り無料なアメリカも好きだよ」
その反応を聞いて、「それもおもてなしって呼んでくれるの?」と驚いていました。
そしてドリンクがセルフのアメリカだけに、ドリンクの機械に「車椅子用ボタン」があります。
機械の構造上、車椅子からでは手が届きづらい位置にあるボタンも、車椅子専用ボタンと矢印を使えば、問題なく好きなドリンクが選べるようになっています。
アメリカのファーストフードでは、誰でも同じサービスが受けれるようなシステムが整っており、特に車椅子利用者への配慮は素晴らしいよねなんて話をしました。
体の不自由な方用の入り口に一番近い駐車場、車椅子優先席などなど。
日本のおもてなしは「常にどうしたらもっと満足してもらえるか」という気持ちが伝わり、アメリカは「不便がないように」という心配りが伝わるよね、「どちらも素晴らしいね」と一緒に感動しました。
空港
日本らしい気遣いが感じられるものを、空港の出国ゲートでアメリカ人が発見しました。
手荷物検査の際に、携帯電話や時計などを取り出すための容器!こんなものを取り出しましょうと分かりやすく絵がついていました。
「これを見ただけで日本だって分かる」とアメリカ人は言い、私も日本らしいサービスだなと思いました。
「アメリカのキッズ用サービスも便利でいいよね」
実は飛行機を利用する際、大人の同伴者がいなくても、キッズは一人で飛行機を利用できます。
大人は仮のチケットで搭乗ゲートまで子供と行き、名前を呼ばれたら機内の添乗員に子供を預けます。
キッズは指定の位置に座り、乗り換えがある際はキッズのみが入れる待合室に連れて行ってくれます。
目的地に到着すると、飛行機から降りてすぐのところで家族と会える仕組みです。
通常のチケット代に航空会社が指定する追加料金がかかるので、日本の「おもてなしの精神」とは少し違いますが「良いサービスだね」と話しました。
車椅子を利用される方は、荷物検査から搭乗、乗り換えまでをサポートしてくれる無料のサービスがあります。
アメリカは、体に不自由がある人や、高齢者へのサービスが本当に素晴らしいよと伝えると、日本の方が高齢者が多いから充実していると思ってたと驚いていました。
レストラン
日本のレストランのメニューに、「オーダーは指でさして下さい」と英語で書いてありました。
「こんな丁寧なメッセージを見たのは初めて」と、その心遣いにアメリカ人は感動。
レストランと言えばと思い、アメリカでシェフのサイン付きメニューが届いた話をしました。
記念日のお祝いだと事前に伝えておいたら、デザートサービスだけでなく、その日のコースメニューにシェフ全員のサインがついたものが渡されました。
スタッフのおもてなし精神も日本人のようだっったと伝えると、「どのレストラン?」と聞かれました。笑
「アメリカはメニューもすごいよね」
アメリカ人は、日本のファミリーレストランで様々な国の料理が食べられることに感動していましたが、ベジタリアン、ビーガン、グルテンフリー、オーガニックなど違ったニーズに対応したメニューがあるアメリカも凄いです。
「視点は違うけど、お客さん目線の素晴らしい心遣いだね」とアメリカ人。
また日本で、本物そっくりの食品サンプルに感動していたので…
「アメリカはメニューに詳しく書いてあるからね」
食品サンプルはほとんど見かけませんが、アメリカのレストランのメニューには、料理に入っている食材や調味料が詳しく書かれています。
しかもファミリーレストランのような場所でも、どの食材をぬいてなど、快くカスタマイズで作ってくれます。
消費者が喜ぶ、または安心して食べられる工夫がどちらも違った角度からなされていて「これもおもてなしって呼んでくれるんだ」とアメリカ人は感動していました。
ホテル
アメリカのホテルで、はじめて車椅子専用部屋に宿泊したときの感動をアメリカ人に伝えていると…
「知らなかった…」と返ってきました。
バスルームがものすごく広かったこと、シャワールームに椅子がついていたことなど教えてあげました。
フロリダのホテルに泊まったとき、洗面台に置いておいた化粧水ボトルなどが、ルームサービスのあとキレイにタオルの上に並べられていた話もしました。
「タオルにのせられたことはない!」とアメリカ人もビックリ。笑
「それアメリカでは普通だよ」って返ってくると思っていたので、かなり予想外の反応でした。
お店
試着ができないお店で、ジーンズを買おうか買うまいか悩む私にアメリカ人が言いました。
「とりあえず買っておいたら?」
サイズが大きく違っていたら困ると、さらに悩む私に…
「サイズが合わなかったら返品か交換してもらえばいいじゃん」
初めて知ったときには驚きましたが、アメリカでは多くのお店で、これといった理由がなくても、期間内でしかもレシートがあれば、ささーっと何事もなく返金してくれます。
そんなアメリカのシステムに感動していると、「日本は違うの?」と聞かれました。
お店側に否がない限り返品はしづらいかなと伝えると、「この返品システムがどこにでもあるものだと思っていた」とかなり驚いていました。
驚くおもてなしはありましたか?外国人の反応から、自国の素晴らしさに気づくのは世界共通かもしれないですね!