アメリカ留学中の差別?!「アジア人とはイヤ」

「アジア」といっても広いですよね。

ひとことに「アジア人」といっても、色々な人種がいます。

私もそうですが、人種ごとの区別がつかない人はアメリカにたくさんいます。

それゆえ人種に関係なく、「アジアっぽい顔をした人」への印象が「アジア人の印象」になり、偏ったイメージを持たれることもあります。

その印象から「アジア人」として「差別」を受ける可能性もゼロではありません。

しかし、差別だと思うから差別と感じてしまうなんてこともあります。

アジア人差別?

私は、アメリカ大学に留学していました。

これはその当時とっていた、専攻のクラスでのお話です。

クラス初日

せまい教室には、35~40人くらいの生徒がいました。

ほとんど間隔がなく並べられた椅子。

ちなみに大学の椅子には、小さな机がついています。

教授は白人の50代くらいの女性。

初日クラスの終わりに

「このクラスでは、グループごとにプロジェクトに取り組んでもらいます」

教授はさらに続け…

「期末テストのほかにグループプレゼンテーションがあります」

「次回のクラスで3~4人のグループを作ってもらうから」

授業後

初日クラスのあと、教室を出ようとする私に教授が話しかけてくれました。

「あなたは日本人よね?」

以前の経験から「ビクッ!」としました!

しかし私が「Yes」と答えると、教授は「以前も日本人の生徒がいたのよ」と。

「難しいクラスではないから大丈夫よ」

そう私を安心させるかのように話してくれました。

「なんて優しい人なんだろう」

先輩から

2回目のクラス前、同じ専門学校から留学した先輩にキャンパスで会いました。

「今学期は何の授業とってるの?」

やさしい教授のクラスの話をすると…

「グループプレゼンがあるクラスだよね?」

「大変だね」

先輩がそう言った意味がすぐにはピンときませんでしたが、すぐに分かりました。

「白人はアジア人とはグループになりたがらないよ」

「アジア人は英語力が低いから」

2回目のクラス

先輩の話が頭にこびりついてしまい、教室でクラスメートをきょろきょろ眺めてしまいました。

「白人って言ってたけど、このクラス白人だらけ…」

「でも大丈夫!」

「グループ決めが始まったら、近くに座っているグループに入れてもらうから」

教授が話をはじめ、「じゃあグループ決めをしましょうか」

「グループが決まったら、グループごとにかたまって席について」

予定と違う!!

そう教授が言うと、「あれ、みんなもう決まってるの?」

と言いたくなるほど、私の周りの人は席を立ってさーっとそれぞれの仲間のもとへ。

クラスをきょろきょろしながら、「どこかに入れてもらわないと…」

「あの…」と、声をかけようとすると、さーっと消えていく周りのみんな。

1組、2組…次々とグループが決まり着席していきます。

2人同士のグループが1つになっていく様子。

1人で立っていた人に、グループから声がかかる様子。

そして、いつの間に、立っているのは私だけ。

なにこれ、夢?

横長の長方形のような形をした教室。

そのど真ん中の後ろに座っていた私。

そこでぽつんと1人立つ私。

クラス全員が「わぁ、1人だけ残っちゃった」というような表情で私を見上げています。

「これは夢だ!夢に違いない!!」と本気で思うほど、穴があったら入りたい状況でした。

時の流れが急にスローモーションになって、クラスメイトがゆっくりまばたきしています。

最後の救いを求め、教授の方をみると「どうしましょう…」というとても不安な顔で私を見ていました。

これが先輩の言っていたことなの?

すると教授が、「どこか3人のグループはない?」と皆に聞きました。

グループの定員は4人。

空きがある3人のグループを探してくれることに。

しかし!

教授が質問をした瞬間、クラスの大多数が教授から目をそらしました。

教授はとっても困った顔で、クラス中を眺めていました。

そして私から見て、教室の右端前に座っていたグループに「あなたたちのグループは3人よね?」と聞きました。

その3人は「3人だけど…」という表情で目を合わせ、「そうです」と答えました。

「彼女をグループに入れてあげれる?」

すると、グループの白人の女の子が「OK」と言ってくれました。

みんなが私をジロジロ見る中、教室の真ん中からそのグループのもとまで歩きました。

「受け入れてくれて本当にありがとう」

そうグループのメンバーに伝えました。

差別かは不確か

「何かがおかしい…」とは思いましたが!

クラスメイトたちが目をそらした理由が、先輩が言う「理由」からなのかは分かりません。

私をグループメンバーは、「ためらい」はあったものの、私を仲間に入れてくれました。

『真実を知らないがゆえに持ってしまっている「偏見」』

私にだって、きっとあると思います。

この状況を「差別」と決めつけるのは、偏見に偏見を持つようなもの。

確かでないものは、「受け流そう!」そう思いました。

イメージゼロからスタート

「アジア人は英語のレベルが低い」

それがどこからきた話なにかは分かりません。

クラスメートたちの「ためらい」の理由だったかも、定かではありません。

私にはタイ人のお友達がいたのですが、彼らの英語力はすばらしく高いです。

しかし!

ご存知の方も多いと思いますが、私のアメリカ大学留学中の英語力はボロボロ。

もし「アジア人は英語力が低い」なんてイメージを持つ人がグループにいたら…

「私はそのイメージのまんま…」

「私のせいでアジア人への偏見が強まったら困る!!」

そう思い、「私を受け入れてよかった、と思ってもらえるよう頑張る」

そう決めました。

最終プレゼン

グループリーダーの女の子が「みなのお陰でよいものに仕上がったわ」と言ってくれました。

プロジェクトで私がうけもったパートの仕上がりを見て、「Good Job(よくやったね)」とグループメンバーが言ってくれました。

アジア人代表として

「アジア人の区別がつかない」人は多いです。

私もアジア人を見て、100%なに人なのかは分かりません。

「あなたは中国人?韓国人?日本人?」と聞かれることはあります。

人種はどうであれ、私たちが「アジア人」という大きな枠で見られているというのは事実。

それゆえ、アメリカにいれば私は「アジアの代表」になります。

私へのイメージは「アジア人」のイメージにつながることもあるということ。

「自分の行動には責任を持たねば!」

その意識は常に持っています。

理解しようとする気持ち

偏った考えを持たないように。

それは「相手を知ること」「自分を知ってもらうこと」からはじまると思っています。

私が仲良くしているアメリカ人の元同僚。

私と出会ったとき「日本や日本人について良く知らないの。教えてほしい」と言ってくれました。

彼女と話す中で、「私ももっとアメリカやアメリカ人について知らないといけない」そう思いました。

気にしないという選択

アメリカ留学中、お散歩をしていたときのこと。

ファーストフードのドリンクが、私に向かって飛んできたことがあります。

そのカップは歩道の縁ににあたり、中からうわっと勢いよく飲みものが飛び散りました。

飛んできた方向を見ると、車に乗った3人くらいの若者。

彼らは日本人を差別する言葉に「F」をつけて、私に向かって叫んで去っていきました。

アメリカに限らず、海外にでればこんな経験をする可能性もあります。

でも、「気にしない!」

「人種差別」を個人的に受け入れてたら、疲れちゃいます。

こういうことを「アジア人」に対してする人は、アメリカでは少数派です。

私たち自身は、柔軟な考えを保っていきたいですよね。

最後に

私の経験は、アメリカにいる多くの「アジア人」の中の1人のもの。

このお話を聞いて、「アメリカは差別する国」なんて変なイメージを持たれないよう願っています。

世界中にはいろいろな人がいます。

「アメリカだから」と言えることは、このお話には1つもないということを知っておいてほしいです。

就活中に受けた圧迫面接「あなたバカ?」

アメリカの大学を卒業し、日本へ帰国した私。

卒業時期の関係で「中途採用」での就活をはじめました。

『「圧迫面接」というものが存在する』

そんな事実しか知らない。

日本での、就活面接の正しいルールもよく分からない。

無知すぎた私がうけた、強烈すぎる2つの「圧迫面接」のお話です。

1.プレッシャー系面接

これは、もしかしたら「よくある」圧迫面接、だったのかもしれません。

しかし、どんなものが「一般的」なのかさえ知らなかった私。

面接当日

履歴書を送り、「面接に来てほしい」と連絡を受けました。

その会社はかなりメジャーな駅近くの、細長い建物の中にありました。

「待合室」のような場所へ通され、待つことに。

4人用のカラオケボックスくらいしかない、せまい空間。

低いコーヒーテーブル。

その両側に、硬いソファのような椅子。

そわそわ待っていると、強面の50代くらいの男性が入室。

つづいて、無表情の50代くらいの男性が入ってきました。

タバコを吹かしながら…

面接官はおもむろに「タバコ」に火をつけました。

「面接でタバコ!?」

かなり驚いたものの、「日本ではこんなこともあるのかも」と思いました。

私が送った履歴書を、難しい顔をしてみる強面の男性。

隣の男性はタバコを吸っているだけで、面接中口を開きませんでした。

タバコの煙をふーっと吹いて、強面の男性が言いました。

「で、なんでうちで働きたいの?」

リアクションなし

質問に答えている間は、うなずきもない。

「へえ」もない。

そのあとにあるのは、いつもかなり長い沈黙。

質問はすべて「タメ口」&「否定」

沈黙のあとに聞こえるのは、「で?」「それで?」

私の答えが不十分だったこともあるでしょう。

それにしても、ずっとタメ口。

「なんでそんなめんどくさいこと考えるの?」

「そんなことしなくても、こっちの方がいいんじゃないの?」

そんな否定的な言葉を浴びせられるばかり。

何が正解なの!?

「圧迫面接」というもので、

「面接官が何を見ているのか」

「どういう答えを期待しているのか」

そんなことは考えたこともありませんでした。

それゆえ、この面接ではただただショックを受けるばかり。

面接に呼ばれた理由はある

だけど面接の時間をとってくれたということは、「私に興味がある」ということ、なんですよね!

こわくて、そんな事実も忘れていました。

でも、私は「なんで面接に呼ばれたんだ!?」と思うばかり。

面接が進むにつれ、面接官の興味が私にうすれていくのを感じました。

最後の質問を答え終えると…

面接官は私の顔をちらっとみて、かなり深いため息をつきました。

時間のムダだったと伝えるように「はい、以上です」と。

帰り道

ビルをでて、最寄りの駅まで歩いていたら、なんだか涙がでました。

「恐怖から解放された安堵感」なのか…

「上手く面接をパスできなかった後悔」なのか…

涙はすぐに乾き、1つ思いました。

「私は何かを間違えている」

でも、それが何なのか分からない。

「希望の業界が畑ちがいなのか?」

「面接の受け答えが下手すぎる?」

しかしこの答えは、次の「圧迫面接」で明らかになります。

2.ばかにする系面接

「圧迫」とはやや異なり、「厳しい質問」や「態度」をする訳でもない。

「バカにされてる…?」という疑問が残った面接です。

ありえない面接連絡

だめ元で送った履歴書。

正直「何かの間違い?」と思うほど、その会社で面接を受けれるなんて「ありえない」状況。

それは、私が「その業界」での経験がゼロ。

希望した業種で役立つスキルもゼロだったから。

私の履歴書をみて「なぜ興味をもったのか?」

それは最大の謎でした。

面接当日

ドラマで見るようなきれいなオフィス。

右側にガラス張りの会議室。

左にはオープンスペースに並べられたデスク。

忙しそうに働く人々。

奥の方のガラス張りの会議室に通され、待つことに。

20人くらい座れる大きなデスク。

きれいにお掃除されたホワイトボード。

いくつもの蛍光灯が照らす、明るい室内。

「わぁ…」と感動する気持ちを抑えられずにいました。

スーツではないカジュアルな服装の男性が入室。

背がひょろっと高く、短髪、やせ型、40代くらい。

つづいて「キャリアウーマン」という雰囲気の女性が入ってきました。

きれいに整った髪、程よくほどこされたお化粧、ハイヒール。

ゆるい雰囲気で

「どもども!」

男性が口を開きました。

「すみませんね、わざわざ来て頂いて」

「履歴書みて、会ってみたいなぁと思ったんで」

とても感じの良い人。

和やかな空気のまま、面接が進んでいってくれれば…

女性は私の方をただまっすぐ見ていました。

かなり型破りなスタート

最初の質問は、「なんでアメリカの大学に行ったの?」

私がうけた就活の面接で、一番最初にそれを聞かれたことははじめて。

すこし間を置いていると…

「いや、単純に気になって。なんでかなぁって」

「ふーん」

気になったのは、どの質問に答えてもリアクションが「ふーん」

しかも、口元はへの字。

「相手がほしい答えを言っていない」

そう感じました。

「アメリカ楽しかった?」

「なんで日本帰って来ちゃったの?」

これは就活面接なの?

そんな感じの質問をいくつもされて、「なんか変だな」というモヤモヤが襲ってきました。

「仕事に関係のある質問は1つも何もされいない…」

しかも「アメリカ大学出てこの英語力、気になるね」

なんて軽いジャブも入ったし…

すると男性が、会社の話をはじめました。

「うちの会社は…」

どんな事業を、どんな規模でやっている。

このフロアーで働く人の話、自分の話。

その話は私への質問の時間より長いものでした。

とんでもない事実

話を終えると、私の顔をみて「気になったことがあるんだけど、聞いていい?」

面接官の表情から、なんだか嫌な予感がしました。

「なんでこんな履歴書の書き方したの?」

一瞬なんのことが分からなかったのですが…

履歴書を私に見せながら「これのこと言ってるんだけど」

実は…

お恥ずかしい話なのですが…

履歴書を書いたのは、高校のアルバイト以来。

この就活に向けて「履歴書」の書き方というのはしっかり学ばず…

基本的なことは「知っているつもり」でいました。

でも、とんでもないミスをおかした様です。

「いや、こんなことする人見たことなかったからさ」

私は質問に答えました。

放たれた真実

私が話し終えると、男性はだまり、かなりの沈黙の時間が流れました。

「うーーーん」

と深いため息をついて、「いや~こんなの見たことなかったからさぁ~」

「面接に来てもらったんだよね~」

そして無表情で一言。

「あなたがバカか、天才か、気になってさ」

私は「バカ」

「バカに用はない」という表情で、私を冷たい顔で眺める面接官。

私はショックと恥ずかしさで、とにかくその場を去りたくて仕方がなかったです。

しばらく沈黙がつづき…

「なんか質問ある?」

気がづいたこと

その帰り道、ひらめきました。

「何か間違っている」と、私が気になっていたものの正体。

それは…私が…

『面接官が「私に求めるもの」が何なのか分かっていなかったこと』

『面接での、自分自身のプレゼンテーションの仕方が分からなかったこと』

当たり前のことが分かっていなかったという、お恥ずかしい話です。

その解決法はシンプル

「会社が何を求め」

「私がそれをどう提供できるのか」

面接ではそれを、しっかりプレゼンしなければならなかったと思います。

そんなことさえも、分かっていなかった私。

私の計算ミス

もし1つめの面接で、

「そんなプレッシャーは、なんてことない」

という態度で、しっかり受け答えしていたら?

もし2つめの面接で、履歴書をあんな風に書いたのは「意図的」だったら?

この業界は「他と違う人材」がほしかったんじゃないかなと、この面接のあとよく分かりました。

私は面接官にとって、ただの「世間知らずのおバカさん」。

やり直そう

業界は変えず、希望していた業界へ導いてくれる「経験」を積もう!

ということで!

その業界を「サポート」しているような会社で働きだしました。

あれ?

英語は?

私がアメリカの大学を卒業したことをご存知の方は、そう思いますよね。

実は、卒業後いろいろあったんです。

圧迫面接も「ただの面接」

「圧迫面接」も、普通の面接と同じで「相手を知ろう」とする作業。

「こいつを落としてやろう!!」なんて気持ちで面接する人は、「いない」と思います。笑

そんな意図であれば、わざわざ時間を割いて面接なんて「時間のムダ」だと思うからです。

何もびくびくする必要はなかったんですよね!

就活中、または就活を控えているみなさん。

自信をもって!応援しています。