アメリカの食生活といったら、ホットドッグ、ハンバーガー、ピザ…
そんなイメージが強すぎて、他の情報が入ってきてもなかなか上書きできないですよね。笑
もちろんそのイメージ通りのところもありますが、アメリカに住んでみて初めて知った「アメリカ食生活の意外な事実」というものもあります。
今回はわりとアメリカに長く住んでみて「コレはあまり日本人には知られていないんじゃないかな?!」と思うものを集めました。
どれだけ「知らなかった!」と言ってもらえるか楽しみです。いってみましょう〜!
あまり知られていないアメリカ食生活
バイソンを食べる
アメリカ人は、日本人が牛タンやホルモンを食べることに驚きますが…
アメリカ人も日本人が食べないもので食べているものがあります。その一つがバイソン。
バイソンなんて日本で見る機会がなかったのですが、アメリカ国立公園をドライブしていて遭遇しました!
野生のパイソンが公園内に普通に暮らしていて、上半身と顔が毛に覆われているユニークな見た目に興奮したのを覚えています。
ある日アメリカのスーパーマーケットでお買い物をしていると…
「バイソンのお肉」を発見!!
アメリカではバイソンを食べるなんて知らなかったので、「あの歩いていたバイソン?!」とものすごくビックリしました。
コストコでもミンチ肉が売っているくらい、普通に買えます。
私と食の話題をするのが好きな同僚がタイミングよく…
「バイソン食べたことある?」
「ないの、ある?」
「実は昨日食べた」
「どんな感じ?低カロリーでお肉の中ではヘルシーって聞いたけど」
「脂肪分が少なくて美味しかった!」
高タンパクで鉄分を牛肉よりもたっぷり含んでいるそうで、「食べてみなよ〜」と言われました。
牛肉のステーキやフライドチキンを食べるイメージが強いアメリカ人ですが、実はバイソンも一部のアメリカ人の食生活を支えています。
家で映画を観る時もポップコーンを食べる
映画といったらポップコーン!
サイズがびっくりするほど大きいものもあって、見たらちょっと引いてしまうかもしれませんが…映画館でポップコーンを食べない人の方が少なく、映画といったらポップコーンが定番です。
実はそれは自宅でも同じで…
ハリウッド映画で、お家で映画を観ている人がポップコーンをポリポリ食べているなんてシーン、見覚えがありませんか?
アメリカ食生活あるあるのリアルな再現です。笑
今この状況なので映画館は閉まっていますが、そんな中でもある日、映画館の入り口前に車の列ができているのを発見しました。
「映画館開いてないのに何でだろう?」
あまりに気になったので近づいてみると…
なんと自宅での映画鑑賞用に、わざわざ映画館にポップコーンを買いにきている人のドライブスルーの列でした。笑
ポップコーンはスーパーで簡単に買えますし、アメリカには色々な電子レンジ専用のものがあります。
映画仕様ポップコーンというのが売っているくらいですが、本場映画館のポップコーンは溶かしバターがたっぷりかかっていて、特別に美味しくなかなか真似できません。
わざわざポップコーンを映画館に買いに行くアメリカ人を観て、ポップコーンへの情熱がすごいなと感心し、ポップコーンを売るためだけにオープンした映画館もすごいなと思いました。
アメリカ本土の人はスパムをあまり食べない
アメリカ発祥のスパム。
アメリカ人はさぞかし沢山食べるのだろうと思いますよね!
実はハワイとアメリカ本土では、スパム熱に大きな差があります。
ハワイではスパムといったらスパムむすび!ローカルの大好物で、スパムが嫌いなハワイローカルに会ったことがないくらいです。
ハワイでは日常的にむすび以外でもスパムを食べるので、スーパーでは高級品のように扱われ、万引防止センサーがついた箱の中に、スパムが一つ一つ丁寧に入っていたりします。笑
ローカルなエリアにあるハワイスーパーに行くと見られます。それぐらいハワイでは需要が高く、盗まれる危険もあるということです!笑
ラスベガスで働いていたとき、会社でポットラックがありました。従業員は食べ物や飲み物をそれぞれ持参して、ポットラックパーティーに参加します。
「Yuriはポットラック用に何か作るの?」
アメリカ本土出身の同僚の一人に聞かれました。
「うん、スパムむすび作ろうと思ってる」
「げっ?!スパム…」
「好きじゃない?」
「スパムってなんか気持ち悪いから、好きじゃない」
パーティー当日。
私が作ってきたスパムむすびを「おいしい、おいしい」といって食べてくれる、ハワイ出身の同僚たち。
あのスパム嫌いの同僚が「美味しいの?」
あまりにみんなが美味しそうに食べるので、気になったようです。
「一個食べてみる?」
「お、ありがとう!」
スパムはドッグフードとまで言ったその同僚は、なんと「え、うまっ!何個食べていいの?笑」
他の同僚に「ちょっと大切なスパムむすび取らないで!」と冗談と本気半々で言われていました。笑
スパムが嫌い「だった」同僚は、「こんな風にスパムを食べたことがない」と、美味しさに感動していました。
「スパムって焦げがつくまで焼くとうまいね」
「焼かないで食べてたの?!」
本土出身の他のアメリカ人も「スパムはほとんど食べない」と言っていましたが、スパムむすびは好きらしいです。
「アメリカ本土の人は美味しいスパムの食べ方を知らない人が多いからあまり食べない」と言った方がよいのかもしれません。笑
メイドインアメリカの醤油が大人気
高校生の時に参加したホームステイプログラムで、シアトルのホストファミリーが白米にキッコーマンのお醤油をかけて食べているのをみて、「アメリカ人もお醤油を使うんだ!」と驚いたのを覚えています。
それから時は経ち…
ハワイに住んだばかりのころ、ハワイローカルの友人に食事を振る舞ったとき。
「この料理キッコーマンの味がする」
「すごいね!キッコーマンの醤油使った」
「もったいない!これアロハ醤油だったら、もっと美味しかった」
「アロハ!?」
なんとハワイにはメイドインハワイのALOHA醤油というものがあり、ハワイのローカルはこの醤油をみな使っているそう。
「何が違うの?」
「アロハは甘くてまろやか、キッコーマンは味が強めだよね」
友人はお寿司にキッコーマンを使い、料理はアロハを好む人が多いと言っていました。
アメリカ本土の人は醤油の味の区別はあいまいかもしれませんが、アロハ醤油はハワイの定番で、ハワイローカルには大人気です。
チキン&ワッフルは定番
スパゲッティに納豆、すき焼きに生卵など日本独特の食べ合わせってありますよね!
アメリカにはアメリカ人には定番でも、日本人には「エッ?!」と思うようなものがあります。
その一つがワッフルチキン。
ある日、何度か行ったことのあるワッフルサンドで有名なお店に行ったとき。
列で待っていると、店員さんが…
「ご来店は初めてですか?」
「何度か来たことがあります」
「ありがとうございます!当店人気のチキンワッフルは試されたことがありますか?」
「ないです」
「一番人気で、私も大好きなので、ぜひ試してみてくださいね〜」
店員さんの言葉を鵜呑みにして、いつものオーダーではなくチキンワッフルを頼んでみました。
フライドチキンがどーんとワッフルの間に挟まっています。
「ソースが何もついてないんだ…」とややショックを受け、「別々に食べたほうがおいしいな…」というのが正直な感想でした。
そのお店のオリジナルだと思ったので、「変わったものが人気のお店なんだな…」
しかし、その後もアメリカでやたらよく見るチキンワッフル。
しかもチキンとワッフル別々でなく、かなりの高確率でチキンがワッフルに乗っている…
あのお店のメニューではなく、アメリカではどうやら定番という事がようやく分かりました。笑
まずくはないけど、別々に食べたいものってアメリカで意外とあります。ソーセージグレイビービスケットとか…
ケンタッキーで売っているようなビスケットに、ソーセージ入りのグレイビーソースがかかっていて、甘じょっぱい感じがアメリカ人には美味しいそうです。
ちなみにアメリカ人といっても個々の好み、育った環境などにより、食べ慣れているものはもちろん違います。
ハワイの人はチキンワッフルもソーセージグレイビービスケットも食べないどころか、知らない人も多いです。
インスタントラーメンの種類が過少
ファーストフードや加工食品のイメージがあるアメリカなので、インスタントフードの種類もさぞ多いのではないか?!そう思いますよね。
実は「インスタントラーメン」に関しては、目を疑うほど種類が少ないです。
Nissin(日清)かMaruchan(マルちゃん)かという感じで、Nissinはチキン、ビーフ、スパイシー。
Maruchanはチキン、ビーフ、ポーク、エビなど10種類以上味がありますが、正直私にはどれも似ていて味の違いがよく分かりません。笑
アメリカのインスタントラーメンはあまり美味しいとは感じませんが、アメリカ人にとっては慣れ浸しんだ味みたいです。
日本のカップラーメンの美味しさにビックリするアメリカ人の気持ちはよーく分かります。
オーガニックのハードルは低い
遺伝子組み換えのイメージがもしかしたら強いアメリカかもしれませんが、実はオーガニック野菜はかなり手軽に買えます!
オーガニック野菜の取り扱いの幅は、スーパーによって大きく異なりますが…
私が普段行く高級スーパーでなんでもなく、庶民が通う近所のスーパーは、野菜エリアが半分オーガニック、半分通常のものと半々の割合です。
そのスーパーのお肉や乳製品、お菓子、シリアル、スパイスなどを見て回っても、オーガニックの割合はものすごく高いです。
お値段はたしかに通常の商品と比べるとやや高めですが、一般庶民の私でも買えるような値段です。
例外でハワイのように、オーガニックはホールフーズマーケットなど特別なスーパーに行かないとなかなか買えない州もあります。
ただアメリカ本土には、健康志向のスーパーとして知られるトレイダージョーズなどがあちこちにあり、オーガニック商品はどのお店でも扱いがあるほど日常に馴染んでいます。
オーガニックを意識して買うか買わないかには個人差があると思いますが、簡単に手に入ります。
牛乳の通常サイズは超ビッグ
日本の牛乳パックは大きいもので約1リットル、その下には半分くらいのサイズがありますよね!
アメリカで一番小さな牛乳のサイズが約926ml、日本の大サイズですがこれがアメリカで一番小さなサイズです。笑
その上が約1.89リットル…
そのまた上に約3.785リットルがあります。
どうしてそんな中途半端なサイズかというと、アメリカは「ガロン」という単位で売られているからです。
1ガロンは約3.785リットルで、その下のサイズがハーフガロン、1ガロンの半分なので約1.89リットル。
そして一番小さいのが1クオートとなり約926ミリリットル。
でもアメリカで一番ポピュラーなサイズは一番大きい1ガロン(約3.785リットル)です。
シリアルを毎朝食べるファミリーは、これくらいサイズがないとすぐなくなっちゃうからかもしれません。
グラスフェッドという牛肉を食べる
イメージ通り牛肉を沢山食べる人が多いアメリカですが、実は牛肉には色々な種類があります。
アメリカはアメリカ農務省(USDA)によって牛肉がランク付けされ、上からプライム、チョイス、セレクトなどがあります。
アメリカにはそれ以外に、牛の育て方によって名前がついた「Grass Fed(グラスフェッド)」という牛がいます。
グラスフェッドビーフは自然の環境で放牧された牛のことで、穀物は一切与えずに牧草のみで飼育されます。
注意として、「生えている草を食べるのか、草を人工的に与えるのかという違い」「Grassfedと100%Grassfedの違い」はあるそうです。
タンパク、プロテイン、ビタミンBなどを多く含み、アメリカでヘルシー志向の人は好んで食べる人も多いです。
ワサビは日常食
お寿司はレストランだけでなく、スーパーなどで手軽に買えるものとして、アメリカ人の日常に馴染んでいます。
アメリカでは握り寿司よりもロール寿司の人気が高いようで、ハワイでもない限り、売っているお寿司はほとんどロール寿司です。
ロール寿司はソースがかかっているものが主流で、ワサビが入っていた記憶がありません。
アメリカのスーパーで手軽に買えるお寿司には、日本のようにワサビの小袋もついてきません。
そのためなのか、スーパーには普通にワサビが売っています。
わざわざ日系スーパーに行かなくても、アメリカのどのスーパーにも普通にある「アジアンフード」という棚に行けば、必ずといって良いほど見つかります。
あまり辛くないクリーミーなワサビに慣れているアメリカ人なので、日本ですりおろされた本ワサビをチューブの感覚で食べたら泣いていました。笑